現在SNS上で、ある映像が話題になっている。80年代にスイスで撮影された、子牛がスキーをしている映像だ。
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SNS上で話題を呼び、物議を醸しているのは、子牛がスキー板に乗せられ、人間と一緒に雪上を滑っている映像外部リンクだ。この映像は1985年、スイスのベルナーオーバーラントで撮影されたもので、同年の子ども向け番組Mikado内で放送された。
なぜ子牛がスキーを滑っているのか?当時の番組内で説明された理由はこうだ。スイスの山の暮らしはとても厳しい。特に冬になると積雪のため周囲とも切り離され、子牛を獣医の元へ連れていくこともままならない。そこでベルナーオーバーラントの酪農家の一人が、子牛にスキーを履かせ、山を滑り下らせることを思いついた。
残念ながらそのユニークな発想がスイスの酪農家の間で流行ることはなかった。それもそのはず、この映像は当時、あるレストランを宣伝するためのジョーク映像として、特別に撮影されたものだったからだ。
2017年、フェイスブック上には、この行為が動物保護管理規則に違反しているのではというコメントも書き込まれている。だが専門家によれば、このような方法で動物を移動させることは禁止されているわけではないという。
(映像・SRF/swissinfo.ch 英語からの翻訳・大野瑠衣子)
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