欧州最古の木造家屋、解体決定
シュビーツ州に1176年に建てられた欧州最古の木造家屋がある。その一部を残して解体し博物館に改造しようとする州政府案に反対する遺産保存協会の訴えを連邦裁判所は却下した。
シュビーツ州政府は今年3月、この欧州最古の家を一部を残して解体し、残す部分は別の場所に移して博物館にすると決定した。この決定を聞いたスイス文化遺産協会は、歴史的建造物を保存するよう連邦裁判所に訴えた。が、連邦裁判所は17日、文化財保護は州の管轄で国ではないため、シュビーツ州の決定をくつがえすことはできないとの理由で、文化遺産協会の訴えを退けた。
連邦裁判所の判決に対し、スイス文化遺産協会のフィリップ・マウラー事務総長は、「1176年に建てられたこの木造家屋は、欧州で2番目に古いものよりも100年以上古い大変貴重な文化遺産だ。12世紀の建築様式を知る上でも重要なもので、国の保護下に置かれるべきだ。連邦裁判所の判断には失望した。」と語った。
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