古き良き、スイスの農家の暮らし

シュヴィーツ州の民家の前で草をはむヒツジ。１３３６年に建てられたこの家はスイス最古の民家 Tomas Wuethrich

肉屋のロルフ・トラウファーさん。オリジナル・バレンベルクソーセージは、１７０９年に建てられたベルン州マディスヴィール（Madiswil）の農家にある薫製用の部屋に３週間干される Tomas Wuethrich

ティチーノ州マルヴァッリア（Malvaglia）の民家の寝室 Tomas Wuethrich

秋の市場で、帽子作りのデモンストレーションを行う職人 Tomas Wuethrich

薄い板を幾層にも重ねる手法「こけらぶき」でできた、アッペンツェル・インナーローデン州ブリュリザウ（Brülisau）の民家の外装 Tomas Wuethrich

ベルン州アデルボーデン（Adelboden）の民家の庭 Tomas Wuethrich

フリブール州テントリンゲン（Tentlingen）の民家。バレンベルク野外博物館の民家は毎晩、専門業者が清掃する Tomas Wuethrich

このマルヴァッリアの家屋には、すべての窓枠とドア枠の上に十字の印が刻まれているため、元々は牧師の住居だと考えられている Tomas Wuethrich

粘土質の土を使ったかまど作りのワークショップ。参加者は２日かけて一つのかまどを完成させる Tomas Wuethrich

チューリヒ州リューシュリコン（Rüschlikon）の洗濯用建物の２階は子どもの学び場になっている Tomas Wuethrich

ブリエンツ湖畔のバレンベルク野外博物館は、今年で設立３５周年を迎える。広大な敷地には、スイス各州の伝統的な民家１００軒以上が復元されており、伝統工芸のワークショップも開催されている。伝統的な家に懐かしさを覚える人も多く、年間来場者数は平均２５万人を記録する。

このコンテンツが公開されたのは、 2013/05/04 11:00

スイスの伝統的な民家は、地方によって建築様式がさまざまだ。バレンベルク野外博物館では、スイス全土を回らなくとも、各地の民家が見学できる。

ここではまた、パン作りや編み物のほか、陶製オーブンの製作過程も見学・体験できる。（全写真：Tomas Wüthrich）

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ゲストハウス主人が５０年撮り続けた、懐かしいあの日

このコンテンツが公開されたのは、 2017/05/13 オプヴァルデン州ザクセルン出身のアルフォン・ローラーさん（１９２５～９８年）はその生涯のうちに、ゲストハウスの主人、合唱団の一員、消防隊長、羊飼育農家の会長を務めただけでなく、写真家としても５０年以上にわたり写真を撮り続けた。２カ国語で編集された写真集「Heimat. Chez soi（故郷）」には、ローラーさんが住んでいた村の暮らしや出来事が記録された「懐かしいあの日」の写真が収められている。ローラーさんの孫で編集者のハインツ・アンダーハルデンさんは、写真集を出版するに至った経緯を序文でこう振り返る。「祖母の戸棚の整理を手伝った時に、１５年もの間、誰の目にも触れず戸棚の中で眠っている写真のネガを見つけた。祖父が残したこのネガを少しずつデジタル化し、最終的にその数は１万４千枚になった。『宝物を見つけた！』と思った」「私の幼少期の記憶にある祖父は、いつもカメラを手に持っていた。祖父はいつも人生に喜びを感じながら生きていて、彼にとって写真を撮るという行為は、まるでその『喜び』を形として残しておきたいがための行為のように見えた。（中略）彼が撮った写真は、地元の人間だからこそ撮れたものや、撮影が許されたものが多い。この写真集に収められた写真は、育った土地や文化背景に関係なく、写真集を手にした人々全てに懐古の情を起こさせ、また各々の記憶や思い出を甦らせるきっかけとなるのだ」（文・写真集「Heimat. Chez soi」／Scheidegger & Spiess出版より抜粋　独語からの翻訳・大野瑠衣子）

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