スイスの視点を10言語で

スイス、100年ぶりの乾燥した夏に

湖畔で日光浴をする男性
夏の太陽を楽しむにはうってつけだが、スイスは危険なほど乾燥している Keystone

世界で猛暑や豪雨などの異常気象が報告されるなか、スイスは今年、1921年以来の乾燥した夏を記録している。スイス気象台によると、数日内に雨が降る兆候もない。

 2003年、15年も乾燥した夏だったが、今年の特徴は早い時期から乾燥が続いていることだ。ドイツ語圏のスイス公共放送(SRF)によると、4月上旬~7月中旬の降雨量の少なさはおよそ100年ぶり。

 いくつかの州では、野外でのたき火を禁止した。スイスでは夏に郊外の緑地などでバーベキューを楽しむ習慣があるが、乾いた植物に燃え広がりやすく山火事の恐れがあるためだ。

 8月1日のスイス建国記念日にキャンプファイアや花火をする伝統も、今年はたき火禁止の影響を受ける可能性がある。

 夏特有の夕立は時折降ったものの、雨量は狭い範囲に限られ、雨雲は風に吹き飛ばされてしまう。

 SRFの天気予報士たちによると、例年7月23日~8月23日が最も暑く乾燥した夏日になる。専門家は山火事の危険性がより高まると警告している。

 気象学者は、理論的に今後数年で夏はますます暑く乾燥する傾向にあると推測している。

人気の記事

世界の読者と意見交換

ニュース

茶色い除湿器

おすすめの記事

ETHチューリヒ、気候に優しい除湿機を開発

このコンテンツが公開されたのは、 スイスの連邦工科大学チューリヒ校(ETHZ)は10日、電気を使わない除湿器を開発したと発表した。壁や天井の建築材として、空気中の湿気を吸収し一時的に蓄えることができる。

もっと読む ETHチューリヒ、気候に優しい除湿機を開発
Xマークの画面

おすすめの記事

スイスでX離れ進む

このコンテンツが公開されたのは、 スイスで「X」から撤退を表明する企業や著名人が相次いでいる。

もっと読む スイスでX離れ進む
ベルジエ報告

おすすめの記事

「スイス銀行のナチス関連口座は再調査を」 歴史家ら提唱

このコンテンツが公開されたのは、 スイス最大手のUBS銀行の資料室には、第二次世界大戦中の行動に関する秘密がまだ残されている可能性がある――。過去にスイスの銀行と独ナチス政権とのつながりを調査した歴史家、マルク・ペレノード氏は、再調査の必要性を強調する。

もっと読む 「スイス銀行のナチス関連口座は再調査を」 歴史家ら提唱
整備中の飛行機

おすすめの記事

スイス航空の緊急着陸 客室乗務員の死因は酸欠

このコンテンツが公開されたのは、 スイスインターナショナルエアラインズ(SWISS)のブカレスト発チューリヒ便が先月オーストリアのグラーツで緊急着陸した後、客室乗務員(23)が死亡した事件で、死因は酸欠だったことが分かった。複数のスイスメディアが報じた。

もっと読む スイス航空の緊急着陸 客室乗務員の死因は酸欠
署名の入った箱

おすすめの記事

国民投票に向けた署名がまたも偽造

このコンテンツが公開されたのは、 医療品の安定供給を求める国民投票に向けて集められた署名のうち、3600筆以上が無効な署名だったことが明らかになった。

もっと読む 国民投票に向けた署名がまたも偽造
エリック・ヘンニさん

おすすめの記事

スイスの柔道家エリック・ヘンニ、86歳で死去 東京五輪柔道銀メダリスト

このコンテンツが公開されたのは、 1964年東京オリンピックで銀メダルを勝ち取ったスイス人柔道家のエリック・ヘンニ(Eric Hänni)さんが25日、86歳で死亡した。スイス柔道・柔術協会が発表した。

もっと読む スイスの柔道家エリック・ヘンニ、86歳で死去 東京五輪柔道銀メダリスト

swissinfo.chの記者との意見交換は、こちらからアクセスしてください。

他のトピックを議論したい、あるいは記事の誤記に関しては、japanese@swissinfo.ch までご連絡ください。

SWI swissinfo.ch スイス公共放送協会の国際部

SWI swissinfo.ch スイス公共放送協会の国際部