スイスアルプスの空の救助隊として知られるヘリコプター運営会社「エアー・ツェルマット」が今年、創立50周年を迎えた。
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エアー・ツェルマットの拠点のひとつは、マッターホルンのおひざもと、ヴァレー州ツェルマット村外部リンクにある。山や人が入れないようなクレバスで遭難、けがをした人たちを助け出すだけでなく、ヘリでマッターホルンやアレッチ氷河などを回る観光ツアーも行う。
総飛行時間の約6割が荷物の運搬だ。アルプス山中の山小屋、山岳鉄道、雪崩防止フェンスの建築資材などを運ぶ。
活動は国外にも及ぶ。2011年にはヒマラヤに救助センターを設立。ネパール、スイス両国の山岳ガイドやパイロットたちの交流および情報共有を目指す教育プロジェクトだった。
栄光と批判
同じ年に、エアー・ツェルマットの隊員二人が米国の「ヒーロー賞」を受賞。ヒマラヤ・アンナプルナ山頂エリアにおける7千メートル地点での救助活動が高く評価された。二人はエアー・ツェルマットのパイロットと村の山岳ガイドで、付近で訓練をしていた際に緊急通報を受け出動。3人を助け出した。
過去に批判を浴びたこともある。一部の環境団体が観光フライト、ヘリコプタースキー(ヘリコプターをリフト代わりに使う)は動物や登山家に危害を与えるとして、エアー・ツェルマットや他のヘリ運行会社を批判した。ヘリコプタースキーは、スイスでは一定の条件下で認められている。
(英語からの翻訳・宇田薫)
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