スイスの生活費は他国と比べてひときわ高い。食品やレストラン、ホテルの価格は近隣諸国を大きく上回る。
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スイスは給与だけでなく、製品やサービスの価格も世界最高水準だ。ジュネーブとチューリヒは、生活費が高い都市の世界ランキングで毎年10位以内に入る。
スイスの生活費は欧州で最も高く、1世帯の平均支出は欧州連合(EU)平均の1.7倍だ。食品、非アルコール飲料、レストラン・ホテルの価格は、欧州連合(EU)・欧州自由貿易連合(EFTA)の全加盟国を上回る。
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スイス人は欧州諸国に比べてずっと高給取りだ。それも30歳で月6千フラン(約69万円)。外国人から見れば夢のような数字だが、生活費や税金を考慮すると、実はそうでもない。
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こうした高価格の原因の1つが輸入品だ。多国籍メーカーは販売先の国の購買力に合わせて異なる値段をつけるため、スイスでは輸入品が高価になる。
技術的な問題もある。スイスの基準は欧州の基準と異なり、例えばラベルをスイス向けに貼り替えたり、ドイツ語・フランス語・イタリア語に訳して3カ国語表記したりしなければならない。関税、通関手数料、スイスフランの強さも物価を押し上げやすい。
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2015年1月15日、午前10時29分。為替レートは、3年半前からほぼ変わらない1ユーロ=1.2スイスフランだった。だがその1分後、激震が走った。スイス中銀がフランの対ユーロ上限の撤廃を決めたのだ。これはフランの対ユーロでの高騰を防ぐため、11年9月に導入された対策だった。
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