EIUは新型コロナウイルスのパンデミック(世界的大流行)によりドルが下落、西欧と北アジアの通貨が上昇し、それが商品・サービスの価格変動につながったと説明する
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英調査機関の「世界で最も生活費が高い都市ランキング」で、チューリヒはパリ、香港と並び1位となった。
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英経済誌エコノミストの調査部門エコノミスト・インテリジェンス・ユニット(EIU)が18日、最新のランキングを発表した。スイスはチューリヒとジュネーブ(7位)の2都市がトップ10入り。チューリヒは4月発表の前回ランキングでは5位で、1位だったシンガポールと大阪は4位と5位に順位を下げた。
調査は9月、世界の約130の主要都市の商品やサービスの価格を調べ、ランキングにまとめた。新型コロナウイルスが物価にどのような影響を及ぼしているかも分析した。
EIUが出した世界の生活費指数(WCOL Index)は、過去1年間で平均0.3ポイントしか上昇していない。しかし、アメリカ大陸、アフリカ大陸、東欧の都市は、昨年と比較し低くなっているのに対し、西欧では高くなった。
サプライチェーンと消費者動向の変化
EIUによると、これは対米ドルで欧州通貨が上昇したことが一部反映している。また、価格は新型コロナウイルスに伴うサプライチェーンの問題、税金と補助金、消費者の好みの変化の影響も受けている。生活必需品の価格は、コロナ禍の中で非必需品に比べ影響が小さかったという。
調査対象となった10のカテゴリーの商品とサービスのうち、タバコと娯楽(家電を含む)は昨年以来最大の価格上昇となった。衣料品の価格は最も急落した。
調査を統括するEIUのウパサナ・ダット氏は「新型コロナウイルスのパンデミック(世界的大流行)によりドルが下落、西欧と北アジアの通貨が上昇し、それが商品・サービスの価格変動につながった」と説明。「パンデミックは消費者の行動を一変させた。ロックダウン(都市封鎖)や在宅勤務などのトレンドで、家電価格が上昇し、中級階級世帯では食材セット宅配(ミールキット)が外食にとって代わった」と言う。
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