国連人権高等弁務官のフォルカー・トゥルク氏は5日、ツイッター社の最高経営責任者(CEO)に就いたイーロン・マスク氏にあてた公開書簡を発表し、同社の運営において人権を中心に据えるよう要請した。
このコンテンツが公開されたのは、
公開書簡外部リンクの中でトゥルク氏は、「ツイッターは、私たちのコミュニケーション方法を一変させた世界的な革命の1つだ。しかし、このデジタル上の公的空間とそこにおけるツイッターの役割に対し、私は懸念と不安を抱いている」と述べた。
「全ての企業と同様、ツイッターもそのプラットフォームの抱える弊害を理解し、それに対処するための措置を講じる必要がある。私たちの共通の人権を尊重することが、プラットフォームの利用とさらなる発展に向けたガードレールとなるべきだ」(トゥルク氏)
同書簡は、マスク氏がツイッター社で大規模解雇を発表後間もなく出された。人権チーム全員と、倫理的人工知能(AI)研究チーム2人を除くほぼ全員も解雇された。トゥルク氏は「幸先が良いスタートとは言えない」と苦言を呈した。
トゥルク氏は、10月27日にCEOに就任したばかりのマスク氏に対し、同氏の改革計画を巡り6つの優先事項を提示。言論の自由の保護や、それらの権利を侵害する疑いがある場合に政府の要請に対し透明性のある報告をすることを求めた。差別や暴力をあおるツイートに対するコンテンツモデレーション(不適切な投稿の監視・削除)も挙げた。
英語からの翻訳:シュミット一恵
おすすめの記事
チューリヒ、男がナイフで園児襲撃 命に別状なし
このコンテンツが公開されたのは、
チューリヒ市北部で1日、路上を歩いていた園児の集団に男が刃物で切りつけ、子ども3人が負傷した。チューリヒ市警察は中国人留学生の男(23)を逮捕した。
もっと読む チューリヒ、男がナイフで園児襲撃 命に別状なし
おすすめの記事
氷河の融解でスイスとイタリアの国境に変化
このコンテンツが公開されたのは、
スイスはイタリアとフランスとの国境を変更した。イタリアとの国境は氷河の融解、フランスとの国境はジュネーブ地方の新しい路面電車と河川にそれぞれ関連している。
もっと読む 氷河の融解でスイスとイタリアの国境に変化
おすすめの記事
スイス中央銀行、0.25%の利下げ
このコンテンツが公開されたのは、
スイス国立銀行(中銀、SNB)は26日、政策金利を0.25%引き下げ、1%にすると発表した。
もっと読む スイス中央銀行、0.25%の利下げ
おすすめの記事
チューリヒ市の有権者、CO2回収プロジェクトを支持
このコンテンツが公開されたのは、
チューリヒ市の有権者は22日の住民投票で、市内の下水処理場における革新的なCO2回収プロジェクトを承認した。
もっと読む チューリヒ市の有権者、CO2回収プロジェクトを支持
おすすめの記事
ムーティエのジュラ州編入 住民投票でも可決
このコンテンツが公開されたのは、
人口7200人の州境の町ムーティエが2026年1月1日にベルン州からジュラ州に編入する協定が、22日の両州の住民投票で可決された。
もっと読む ムーティエのジュラ州編入 住民投票でも可決
おすすめの記事
広島被爆の三輪車レプリカ、ジュネーブで展示
このコンテンツが公開されたのは、
1945年8月6日、広島への原爆投下で被爆し死亡した子どもが乗っていた三輪車のブロンズ製レプリカが、ジュネーブの国際赤十字博物館に展示されている。
もっと読む 広島被爆の三輪車レプリカ、ジュネーブで展示
おすすめの記事
スイスの人口が900万人を突破
このコンテンツが公開されたのは、
連邦統計局(FSO)が19日に発表した2024年6月末のスイスの永住人口は900万2763人で、初めて900万人を突破したことがわかった。
もっと読む スイスの人口が900万人を突破
おすすめの記事
苦境のスイス時計業界 政策支援を要請
このコンテンツが公開されたのは、
スイス時計産業は難局を迎えた。スイス製時計への需要が緩み、フラン高が収益を圧迫する。業界は警鐘を鳴らしている。
もっと読む 苦境のスイス時計業界 政策支援を要請
おすすめの記事
重度障がい3歳女児を殺害した両親に禁錮8年判決 スイス
このコンテンツが公開されたのは、
スイス北部アールガウ州で、重度の障がいを持つ娘(3)を殺害したとして、地方裁判所は13日、両親を故意の殺人罪・殺人未遂罪でそれぞれ禁錮8年の実刑判決を言い渡した。
もっと読む 重度障がい3歳女児を殺害した両親に禁錮8年判決 スイス
おすすめの記事
キリスト絵画を的に射撃したスイス議員、辞職
このコンテンツが公開されたのは、
スイスの自由緑の党(GPL/PVL)チューリヒ支部に所属するサニヤ・アメティ氏(32)は9日、党の役職を辞すると発表した。自身のインスタグラムでキリストと聖母マリアを描いた絵画を的に射撃の練習をする写真を投稿し、大きな批判を浴びていた。
もっと読む キリスト絵画を的に射撃したスイス議員、辞職
続きを読む
おすすめの記事
人工知能は本当に「賢い」のか?
このコンテンツが公開されたのは、
コンピューターが私たちの代わりに重要な決定をする機会が増えてきているが、そうさせていいのだろうか?スイスのイディアップリサーチ研究所の研究チームは、機械知能の多くは実際のところ、ただの錯覚に過ぎないという。
もっと読む 人工知能は本当に「賢い」のか?
おすすめの記事
ソーシャルメディア規制 独自路線貫くスイス
このコンテンツが公開されたのは、
フェイクニュース、ヘイトスピーチ、陰謀論、検閲――。近年はSNSなど、ソーシャルメディア・プラットフォームが持つ力は大きくなりすぎたと専門家は言う。インターネットが再び民主主義の推進力となる方法はあるだろうか?スイスでは個人の判断力が頼りの綱だ。SNS規制を巡る現状を国際比較した。
もっと読む ソーシャルメディア規制 独自路線貫くスイス
おすすめの記事
イーロン・マスクの祖先、スイスのエメンタール出身と判明
このコンテンツが公開されたのは、
米テスラ最高経営責任者(CEO)で世界一の富豪とされるイーロン・マスクの祖先は、スイス中央部にある小さな農村出身だ。郷土史家らが家系図専門サイトと地元の公文書館を利用し、祖先の出身地を特定した。
もっと読む イーロン・マスクの祖先、スイスのエメンタール出身と判明
swissinfo.chの記者との意見交換は、こちらからアクセスしてください。
他のトピックを議論したい、あるいは記事の誤記に関しては、japanese@swissinfo.ch までご連絡ください。