UBSがクレディ・スイス(CS)統合の一環として、投資銀行部門の人員整理に着手したことが分かった。対象は数百人規模となる。
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UBSの社内メモをロイター通信が7日特報した。CSとの統合を投資銀行部門から始めていく工程表を示したメモだ。
M&A(合併・買収)部門のグローバル責任者にマーク・アンソニー・フーリハン氏とネストル・パス=ガリンド氏を、カバレッジ(営業)部門のグローバル責任者にデビッド・コステル氏とクリスチャン・ルシュール氏を任命した。グローバル・チーフオブスタッフ(CoS)にトム・チャートン氏を任命した。
メモは数百人の従業員が退職しなければならないという内容も含んでいた。ロイターは2人の関係筋の話として、解雇は今週開始されると報じた。
UBSはスイスの金融系通信社AWPに対し、CSの従業員には選考過程で「公平なチャンス」が与えられており、UBSは前CS経営陣だけに頼っていたわけではないと強調した。UBSの投資銀行部門は引き続き持続可能な成長を目指しており、「集中した」ビジネスモデルを維持し、特に米国での成長戦略を加速する意向であるとも述べた。
ロイターは、CS行員数百人がすでに退職し、UBSは世界中でCSの投資銀行部門の数人を解雇したと報じた。アジアの銀行員の中で最大の割合を占めるCS香港に拠点を置く投資銀行部門の約8割が解雇される予定だという。
英語からの翻訳:ムートゥ朋子
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