スイス連邦内閣は12日、新型コロナウイルスに伴うセミロックダウンの第2弾緩和計画(22日予定)を公表した。国内の感染状況が落ち着いている場合に限り、レストランのテラス席営業、室内での10人まで集まりが可能になる。
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ただ国内の新規感染者数が再び増加に転じたため、予定通り22日に実施するかは未定。連邦内閣は州の意見聴取手続きを経て、19日に最終決定する。
連邦内閣によると、第2弾緩和では屋内での集まりを現行の最大5人から10人に引き上げる。
観客を入れたイベントも解禁する。サッカーの試合など屋外は最大150人、映画館などの屋内は50人までとする。座席数は会場定員の3分の1までに制限し、着席制・マスク着用を義務付ける。
美術館・博物館のガイド付きツアー、団体の会合も可能になるが、最大15人とする。
現在閉鎖が続いているレストラン・カフェは、テラス席の営業を解禁する。
成人のアマチュアスポーツ・文化活動も解禁。ただしグループで行う場合は15人まで。対人距離を取る、マスクを着けるなどの制限措置がある。
大学での対面授業も解禁されるが、1グループ最大15人に制限。マスク着用と対人距離を取る必要がある。
高齢者施設では、ワクチン接種を受けた高齢者のマスク着用義務を撤廃する。ワクチン接種を受けた人は、陽性者と接触した場合でも自宅待機する必要がなくなる。
スイス政府は第2弾緩和の条件として、▽直近14日間の10万人当たり新規感染者数(17日)が3月1日時点(165.9)を下回る▽7日間の陽性率5.0%未満▽集中治療室のコロナ患者数250人未満▽直近7日間の実効再生産数1未満――の4要件を設定した。だが現時点では、入院患者数を除く3つの項目が基準を満たしていない。
12日時点で、国内の新規感染者数は1333人。7日平均では10%上昇した。アラン・ベルセ内相は同日の会見で、隣国の感染状況にも改善が見られないとして「私たちは(感染の)第3波に備えなければならない」と発言。第2弾緩和の協議はしたものの「今は緩和に最適な時期ではない」とも述べ、慎重な姿勢を見せた。
抗原簡易検査が無料に
一方連邦内閣はこの日、全ての抗原簡易検査の費用を政府が全額負担することを正式に決定した。今後、症状がない人でも薬局や検査センターで抗原簡易検査を無料で受けられるようになる。
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