国境通過が大幅に制限されている中、物価の安い隣国に買い物に行く人は多いという
Keystone / Martial Trezzini
連邦政府は16日、買い物だけを理由にスイスの国境を越える「ショッピングツーリズム」に罰金100フラン(約1万1千円)を科すと発表外部リンクした。新型コロナウイルスで国境制限が続く中、物価が安い隣国に買い物に出かける人たちが後を絶たないためだ。
このコンテンツが公開されたのは、
スイスでは3月中旬から、入国をスイス国籍者、滞在許可証保持者、仕事が理由の人などに制限し、不要な渡航を自粛するよう求めた。ただ税関事務局によると、制限後も買い物を理由に国境を行き来する人が後を絶たない。
今回の措置では、買い物だけを理由に国境を超え、再入国すると100フラン(約1万1千円)の罰金が科せられる。政府は声明で「買い物自体が禁止ではなく、ショッピングツーリズムが通関業務に負担をかけている」とした。
国境通過の条件などが定められたCovid-19条例外部リンクに該当せず、入国資格を持たない旅行者は、入国も拒否されるが罰金も科されない。
入国が認められるのは誰か
また政府は、特に外国人に対しどのような目的であれば越境が認められるかを改めて明確化した。
声明外部リンクによると、病気や高齢の家族の世話(医師の診断書や戸籍証明が必要)、別居の親が民法上の権利を行使し子供を訪問する場合のほか、法律上、緊急の仕事、医療行為を理由としたものは入国が認められる。
スイス国籍、滞在許可証保持者、仕事が理由の人は引き続きスイスへの入国が認められる。
おすすめの記事
トランプ氏銃撃、スイス大統領「容認できない」
このコンテンツが公開されたのは、
ドナルド・トランプ前大統領が13日に銃撃された事件を受け、スイスのヴィオラ・アムヘルト大統領は「政治的な暴力は容認できない」と訴え、一日も早い回復を祈った。
もっと読む トランプ氏銃撃、スイス大統領「容認できない」
おすすめの記事
ツェルマット行き鉄道、少なくとも8月中旬まで一部区間で運休 大洪水で
このコンテンツが公開されたのは、
スイス南部を中心に発生した大規模な洪水の影響を受け、ツェルマット~ディセンティス間を結ぶマッターホルン・ゴッタルド鉄道(MGB)は、少なくとも8月中旬まで一部区間で運休するとの見通しを明らかにした。
もっと読む ツェルマット行き鉄道、少なくとも8月中旬まで一部区間で運休 大洪水で
おすすめの記事
スイスが対ロシア制裁リストを拡大
このコンテンツが公開されたのは、
スイスは対ロシア制裁リストを拡大した。ロシアによるウクライナへの軍事侵攻が続いていることを受け、欧州連合(EU)が決定した変更を採用した。
もっと読む スイスが対ロシア制裁リストを拡大
おすすめの記事
AIによる失業懸念、スイスは最低
このコンテンツが公開されたのは、
人工知能(AI)は日々の仕事に影響を与えている。スイスでは、多くの人たちが仕事を含めAIを使っているが、この新しいテクノロジーのせいで仕事を失うと心配している人は比較的少ないことが最新の調査で分かった。
もっと読む AIによる失業懸念、スイスは最低
おすすめの記事
核兵器禁止条約への加盟求めスイスで署名集め開始
このコンテンツが公開されたのは、
スイスの市民団体「核兵器禁止を求める同盟」は、国連核兵器禁止条約への加盟を求めるイニシアチブ(国民発議)を立ち上げた。必要な署名が集まれば国民投票が実施される。
もっと読む 核兵器禁止条約への加盟求めスイスで署名集め開始
おすすめの記事
スイス民族衣装祭りに観光客10万人
このコンテンツが公開されたのは、
スイス・チューリヒで6月28~29日、連邦民族衣装祭りが14年ぶりに開催され、延べ約10万人の観客が訪れた。
もっと読む スイス民族衣装祭りに観光客10万人
おすすめの記事
クレディ・スイスのスイス法人が消失
このコンテンツが公開されたのは、
スイス二大銀行だったUBSとクレディ・スイスの現地法人の合併が1日、完了した。今後スイス国内でも「クレディ・スイス」の看板撤去が進むことになる。
もっと読む クレディ・スイスのスイス法人が消失
おすすめの記事
スイス人の平均寿命、過去最高に 男性は82.2歳
このコンテンツが公開されたのは、
スイスの平均寿命は2023年時点で女性85.5歳、男性82.2歳と、過去最高記録を更新した。
もっと読む スイス人の平均寿命、過去最高に 男性は82.2歳
おすすめの記事
連邦内閣、マルティン・シュレーゲル氏をスイス中銀新総裁に任命
このコンテンツが公開されたのは、
連邦内閣はスイス国立銀行(SNB、中銀)の新総裁に予想通りマルティン・シュレーゲル副総裁を任命した。ペトラ・チュディン氏が新たな理事会メンバーとなる。
もっと読む 連邦内閣、マルティン・シュレーゲル氏をスイス中銀新総裁に任命
おすすめの記事
職場のワンコ、従業員の満足度を向上 スイス調査
このコンテンツが公開されたのは、
犬は職場の雰囲気を良くし、飼い主だけでなく他の従業員にとっても良い影響を与える――スイスの労働者を対象に実施された調査は、職場に犬がいることの効用を強調する。
もっと読む 職場のワンコ、従業員の満足度を向上 スイス調査
続きを読む
オピニオン
おすすめの記事
新型コロナ 世界中で人工呼吸器が不足、解決策は
このコンテンツが公開されたのは、
連邦工科大学チューリヒ校(ETHZ)の研究者トービヨーン・ネットランド氏は、人工呼吸器の生産供給に国際的なアプローチを取るべきだと提唱する。そのために見直すべき6つの分野とは?
もっと読む 新型コロナ 世界中で人工呼吸器が不足、解決策は
おすすめの記事
スイスのコロナ情報 マスク義務再開はなし
このコンテンツが公開されたのは、
スイスは4月1日、新型コロナウイルス感染症に対する全国的な感染対策を全て撤廃した。秋冬の感染再拡大が懸念される中、スイス公衆衛生当局はマスク義務の再開は必要ないとしている。
もっと読む スイスのコロナ情報 マスク義務再開はなし
おすすめの記事
WHO、米国の資金拠出の実態は?
このコンテンツが公開されたのは、
米国は世界保健機関(WHO)の新型コロナウイルス対応を批判し、資金拠出を当面停止すると発表した。米国は実際いくら拠出し、どのような活動に使われたのか。
もっと読む WHO、米国の資金拠出の実態は?
おすすめの記事
スイス慈善団体「幸福の鎖」 コロナ危機で寄付呼びかけ
このコンテンツが公開されたのは、
スイス公共放送協会(SRG SSR)の慈善団体「幸福の鎖」は16日を「連帯の日」と定め、新型コロナウイルス感染拡大で大きな打撃を受けた人を支援する募金活動の締めくくりとする。
もっと読む スイス慈善団体「幸福の鎖」 コロナ危機で寄付呼びかけ
おすすめの記事
マスク調達にスイス軍動員 新型コロナ
このコンテンツが公開されたのは、
マスクなどの医療物資の調達に、スイス軍が動員された。8億フラン(880億円)の予算が充てられる。
もっと読む マスク調達にスイス軍動員 新型コロナ
おすすめの記事
休校中の学習時間、子供たちの間で大きな差
このコンテンツが公開されたのは、
新型コロナウイルスに伴う休校期間中の勉強時間は、スイスの子供たちの間で大きく差が開いていることが研究機関の調査で分かった。
もっと読む 休校中の学習時間、子供たちの間で大きな差
オピニオン
おすすめの記事
米国が国連に残した「穴」 埋める中国
このコンテンツが公開されたのは、
米国が多国間体制における主導権をゆるやかに放棄する中、その政治的な「空洞」を中国が埋めつつある。ジュネーブ国際開発高等研究所の元副学長で、米国・スイス国籍を持つダニエル・ワーナー氏が、この「重大な変化」を語る。
もっと読む 米国が国連に残した「穴」 埋める中国
swissinfo.chの記者との意見交換は、こちらからアクセスしてください。
他のトピックを議論したい、あるいは記事の誤記に関しては、japanese@swissinfo.ch までご連絡ください。