スイス滞在中に注意すべき州ごとのコロナ制限措置
スイス国内では、新型コロナウイルスの封じ込め策として公共交通機関でのマスク着用が義務づけられた。一部の州はさらに厳しい措置を講じている。州別の措置をまとめた。
※こちらの情報は10月16日時点のものです。10月19日に全国的なマスク着用義務などが課されたため、更新を停止します。最新ニュースはこちらへ。
スイスではここ最近、1日あたりの新規感染者数が急増している。10月16日には3千人を超えた。
各州は独自の措置を取り、感染拡大を防ごうとしている。
チューリヒ州では、飲食店や店舗などの室内でマスク着用が義務づけられている。
飲食店、バー、クラブの人数上限は、室内・室外を問わず最大300人とする(マスク必須)。入店者の連絡先保管も義務付けられる。
参加者が30人を超える室内のイベントで1.5メートルの対人距離を取ることが難しい場合は、マスクを着用しなければならない。
売春ビジネスでは、顧客の連絡先保管が義務づけられる(スイスは売春が合法)。
州の措置外部リンクは10月末まで。
チューリヒ市はさらに厳しい措置外部リンクを取った。9月10日からは市庁舎の公共エリア(人が常時往来する窓口など)、市立博物館でマスクの着用が義務に。市立の小中学校・幼稚園では、大人はマスクを着けなければならない。また12歳以上は全員、公共の室内プール、スポーツ施設内でのマスク着用が必須となった。
フリブール州では8月28日外部リンクから、アクリル板の仕切りなどがない店舗で、顧客と従業員の両方(12歳以上)にマスク着用が義務付けられている。レストラン、バーでは着席時にマスクを外せる。レストラン、バー、ディスコの店員もマスクを着ける。
バー・ディスコでは客のIDチェックを行う。
また10月17日からはすべての公共施設内でのマスク着用が義務づけられる。
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義務教育以降の教育機関(大学、職業訓練校など)外部リンクでは、1.5メートルの対人距離が取れない場合は全員マスクの着用が義務づけられる。小中学校の児童生徒は除外される。また2020/21年の学年終了時まで、国外への修学旅行は禁止。
ジュネーブ州外部リンクは7月28日から、店舗でのマスク着用を義務付けた。入店前の手の消毒も必要になる。美容院・美容サロンのスタッフにもマスク着用が義務づけられた。保育園職員もマスク着用が必須になる。
飲食店では着席時以外、マスクが必須。連絡先の提供も義務付けられる。ナイトクラブ、ディスコは11月16日まで営業を停止する。
公共の場では15人を超える集会は禁止。15人を超える公的イベントを開催する場合は、主催者は予防措置を計画・実施しなければならない。
ベルン州外部リンクは10月12日から、店舗、博物館、教会、駅などでマスク着用が義務づけられた。レストラン、バー、クラブも同様(着席時は例外)。また同16日外部リンクから、バー、ディスコ、クラブの入店者制限を300人から100人に引き下げた。
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レストラン、バーは着席制とする。飲食店は客の連絡先のチェックと保管が義務づけられる。
スイスで一番初めに感染が広がった南部ティチーノ州外部リンクは、10月9日から店舗でのマスク義務を導入。クラブ、ディスコ、ダンスホールは10月末まで営業を停止。性的なサービスも営業停止の対象となる。
さらに10月19日以降外部リンクは公共施設内のマスク着用を義務付けた。30人を超える集まりは禁止している。300人超のイベントは州の許可制となる。
レストランで顧客と接触する従業員は全員、マスクの着用が義務づけられている。顧客の連絡先チェックも必須。
バーゼル・シュタット準州外部リンクは8月24日、ドイツ語圏では初めて商業店舗でのマスク着用を義務付けた。100人を超える公共・私的イベントでは1区画を最大100人とする(バー・クラブも同様)。顧客のデータも保管する。
バーゼル・ラント準州外部リンクは10月19日から、対人距離が維持できない場合の公的・私的な集まりの参加者を50人に制限。レストラン、バー、クラブ、ディスコでの飲食は着席制とする。バー、クラブ内の人数は最大100人に制限されており、顧客連絡先のチェックも義務付ける。
アールガウ州外部リンクもバー・クラブ内の人数を100人に制限。顧客の連絡先のチェック・管理が必須となる。
ソロトゥルン州外部リンクは9月3日から、12歳以上に店舗でのマスク着用を義務付けた。飲食店では顧客の連絡先をチェック・保存する。
シャフハウゼン州外部リンクでも7月10日から、クラブでの顧客連絡先チェックを行っている。10月16日から外部リンクは小売店やショッピングセンター、屋内市場でのマスク着用が義務(11月29日まで)。
トゥールガウ州外部リンクは30人を超えるイベントではマスク着用と州への届け出を義務付ける。バー・クラブのIDチェックと保存も行っている。
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ツーク州外部リンクでは、100人以上のイベントは、マスク着用かソーシャルディスタンシングが維持できる場合にのみ開催可能。バー・クラブではIDチェックと連絡先の保管を行う(11月末まで)。
10月10日からは買い物施設でのマスク着用が義務化。レストランの接客係もマスクの着用が必要に。
シュヴィーツ州外部リンクは10月16日から①50人を超える公的・私的集まり②50人以下でも対人距離を保てない場合③バー・クラブを含む飲食店④商店、郵便局、映画館など公共の屋内施設―でマスク着用義務外部リンクを課す。
ヴァレー(ヴァリス)州外部リンクでは10月18日から、50人を超えるイベントや公共施設内でのマスク着用を義務付ける。
同州では8月31日から、商業店・事業所でのマスク着用、顧客用の手の消毒液設置が義務づけられている。
バーやディスコでは、午後8時以降の入場者を最大100人に制限。IDチェック、電話番号の確認も行う。店員、客(飲食時を除く)はマスクが必須となる。午前1時には閉店しなければならない。
スイスの行政機関が客の連絡先を保管するよう店側に義務付けるのは、感染者が出た場合の追跡に必要だからだ。州ごとに感染追跡チームが設けられ、ある人に陽性が出た場合、本人の自己申告や立ち寄り先の入店者リストをもとに、人海戦術で濃厚接触者に電話でコンタクトを取っている。
チューリヒ市内では6月末、有名クラブ「フラミンゴ」でスーパー・スプレッダー感染が発生。来店した男性にのちに感染が分かり、さらに別の5人にも陽性反応が出て、300人が自宅隔離を命じられた。ただその際、届け出られた個人情報の多くに虚偽があった。
マスク着用は12歳以上
ジュラ州外部リンクでは、7月7日からスーパーなどで買い物する場合は、マスクを着けなければならなくなった。この措置は12月6日までで、12歳以上の全員が対象だ。
10月9日外部リンクからは新たにレストラン、バーでのマスク着用が義務に(客、店員双方、着席時以外)。
ディスコでは着席制とし、マスクが必須。入店者は最大300人とする。公共イベントの人数は、1.5メートルの対人距離かマスク着用が不可能な場合は、300人から100人に制限する。
ヴォー州外部リンクは7月8日から、店内でのマスク着用を義務づけている。ただし室内の人数が10人を超え、アクリルのついたてがない場合だ。飲食店でも着席時以外はマスクが必須。
同州はさらに9月17日午後3時から域内のナイトクラブ・ディスコを営業停止にしている。公共の室内空間(映画館、博物館、劇場、図書館など)ではマスクの着用を義務付ける。
イベントは最大100人に制限している。バー、レストランではIDチェックが必須となる。
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私的な集まりは100人まで。50人超で1.5メートルの対人距離が取れない場合はマスクの着用が必須。
ヌーシャテル州外部リンクも8月21日から、店舗でのマスク着用義務を導入。室内の人数が10人を超えない小店舗は対象外。クラブ・ディスコの人数も上限100人まで。30人を超える公的・私的な集まりは、州への届け出外部リンクが必要。
ルツェルン州外部リンクでは10月17日から、郵便局、銀行支店、博物館、劇場や駅構内などの室内でマスク着用が義務づけられる。レストランのスタッフもマスクが必須となる。州の措置は2021年1月31日まで。同州では飲食店内の人数を最大100人に制限しており、連絡先の保管も必須となっている。
グラウビュンデン州外部リンクは10月17日から、公共施設(博物館、教会、市庁舎など)、駅(ホームも含む)でのマスク着用を義務付ける。12歳以上が対象。学校(教室を除く)では大人はマスクを着けなければならない。
オプヴァルデン準州外部リンクでも10月19日から、公共施設内でのマスク着用が19日から義務付けられる。レストランの店員も同様。
ニトヴァルデン準州外部リンクも10月19日から、50人超の集まりにマスクの着用を義務付ける。美容院、タトゥースタジオ、マッサージサロンなど身体の接触が常時ある店舗内も同様。
アッペンツェル・アウサーローデン準州、アッペンツェル・インナーローデン準州も、30人を超える室内でのイベントには、マスク着用が義務づけられた。
ザンクト・ガレン州外部リンクも今年末まで、クラブ・バーの飲食物提供は着席時のみとし、クラブ・ディスコなどでのダンスは禁止する。
30人超の集まり、飲食店の店員はマスクが必須。
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空の旅、マスク義務は?
スイス国内の一部の空港は、マスクの着用を義務付けている。バーゼル・ミュールーズ空港はいち早く義務化した。ジュネーブ空港も7月28日から、マスクの着用が義務づけられた。
チューリヒ空港外部リンクでは商業店舗、1.5メートルの対人距離が取れない場合はマスク着用が必須。空港内にはマスクや手の消毒ジェルの自動販売機が設けられたほか、空港内の店舗でも販売している。
スイス発着フライトの乗客はマスクを着けなければならない(6歳以下、医療上の理由でマスクを着けられない人は除く)。
マスクなしで電車に乗ったら、罰則はある?
マスクの着用が義務づけられているのは電車・路面電車、バス、遊覧船、登山鉄道で、対象は12歳以上だ。健康上の理由でマスクが着けられない人(顔のけが、呼吸障害など)は除外される。スキーリフトも対象外となる。
マスクをしないで電車に乗っても直ちに罰金を受けることはないが、乗務員から下車を求められる。指示に従わないと、罰金が科される可能性がある外部リンク。
マスクを忘れた場合は、最寄りのキオスクや薬局で購入できる。
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アプリの利用を
スイスでは6月25日から、連邦工科大学開発の接触追跡アプリ「SwissCovid」の一般運用が始まった。このアプリはBluetooth機能を使い、一定時間濃厚接触した別の端末の情報を記録。端末のユーザーにのちに感染が判明し、その情報をアプリに登録すると、過去に濃厚接触した人の端末に警告が行く仕組みだ。情報はすべて匿名化され、個人情報が洩れることはないという。
アプリはこちら(Android外部リンク、iOS外部リンク)から無料でダウンロードできる。
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日本からの渡航制限は7月20日に解かれ、観光目的でも入国できるようになった。
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